前回は簡単に、大まかに会社設立の流れを記してみました。これで会社をつくる手順についてはなんとなくわかったと思います。しかし会社名の決め方や印鑑のつくり方、どんな印鑑がいいのかといった疑問に感じる部分もあるかと思います。そこで項目ごとに簡単に書いていきたいと思います。

会社の名称について

 会社の名前を「商号」といいます。代表となる人が基本的に自由に決めることができます。しかし注意点もあります。類似商号と言われているものです。同一所在地に同じ商号を用いてはならないというルールがあります。同一所在地でなければ大丈夫です。しかし、同じ名前の会社が同一市内や近隣で設立されたとなればお互いに気になるものです。名前が同じでも業種が異なればまだいいのですが、商号も業種も同じということになると事業を展開していくうえで支障がないとは言い切れないと思います。なるべくその様な事が無いように注意しながら商号を決定してください。

 また、不正競争防止法というルールも少しだけ知っておいてください。どのような事かというと、例えば外構工事の会社をつくろうとしているときに「〇〇外構株式会社」ならいいのですが「法律事務所○○外構」や「〇〇銀行外構」と法律業でもないのに法律事務所を名乗ったり、銀行業でもないのに銀行名を付けたりしてはいけないということです。また、有名企業を模倣したりそれの関連会社であるような誤解を招きかねない商号も避けましょう。

 当事務所ではいただいた商号名を基にして近隣類似商号調査をいたします。

会社の印鑑について

 会社の名前が決まったら会社の印鑑をつくりましょう。会社を登記する際に法務局に会社印鑑を届け出る必要があります。

 会社印鑑は「代表印」「銀行印」「角印」の三点セットで用意されるのが一般的です。もちろん代表印のみでも構いません。この代表印を法務局に届け出ます。それが会社の実印になります。

 次に銀行印ですが、会社成立後に会社専用の屋号付き銀行口座を開設することになります。その際に使用するものです。

 そして角印ですが、文字通り四角い印鑑です。一般的には見積書や請求書、領収書に使用されています。作成しなくても問題はないかと思いますが、はんこ屋さん等で注文するときに3点セット注文だとかなりお得に作成できる場合がほとんどです。

 印鑑ですが、町の印鑑屋さんで実物を手に取って作成してもいいし、最近ではネット注文もお手頃価格で購入できます。かくいう私もネットで印鑑を作成しました。ネット注文だと低価格で購入できるようです。実物サンプルを手に取って買うことはできませんが安く購入したいのであればネット注文をお勧めします。

 ちなみに当方はこちらの会社で印鑑を作成しました。とてもお得な値段設定のセットが多数あり、楽しく選ぶことができました。また、出荷前に印影の確認サービスがありますので気になる方も安心できますね。

 会社名が決まったらお早めに印鑑作成に取り掛かりましょう。

 今回は会社名や印鑑について説明させていただきました。次回は定款について書いていきたいと思います。なお、お問い合わせ等につきましては問い合わせフォームや当事務所ホームページからお気軽にお問い合わせください。