次は実際に定款をつくりましょう。定款「テイカン」と読みます。これはなんでしょう?定款とは会社を立ち上げる時に必要となる書類です。会社の決まり事や基本原則をまとめた書類と考えてください。
第一条 〇○○
第二条 〇○○...というような形式でつくられています。
 その中に絶対に盛り込まなければいけない記載事項というものがあります。それを書かないと定款自体が有効とならないものです。簡単に項目ごとに記していきたいと思います。

Contents

会社名

決定した会社名を書きましょう。社名の前後に株式会社を付けてください。

作成日

定款を作成する日付を書きましょう。この日付は覚えておいてください。

事業目的

 事業の内容を概ね10項目以内で記入してください。内容はできるだけ具体的に記入したほうが良いです。原則としてここに記載していないことを会社の事業として行うことはできません。今はまだだけど、将来的にやってみたいと考えている事業があるなら最初から記載しておいたほうがいいと思います。ここに記載をしておいても実際にその事業をやらなくても問題はありません。

 上でも書きましたができるだけ具体的に記入してください。また、のちに取得したいと考えている許認可(建設業許可や飲食店営業許可、運送業許可等)を意識した内容で書くことをおすすめします。

・中古車業→中古自動車の販売、点検、整備、修理
・古物商→古物営業法に基づいた古物品販売及び競りあっせん
・不動産→不動産の販売、賃貸、仲介、媒介及び管理業
・建設業→建設工事の施工、設計、請負、工事管理並びに仲介、斡旋

誰が見ても何をする会社かわかるように記入したほうがいいです。
その他注意することは適法性と営利性があるかということです。
・麻薬の密輸入→×
・拳銃の製造→×
こういう目的はいけませんね。営利性とは会社は営利を追求することを目的としているので営利性のない事業目的は定められません。

本店所在地

会社の本社を設置する住所を決めてください。

株式と資本金

1株いくらにするか、設立時に何株発行するか、発行可能株式総数は何株かを決めてください。設立したばかりの会社の場合は
・1株10,000円から50,000円
・100株から500株の発行
・発行可能株式総数1000株
と設定することが多いかと思いますが、あくまでも参考にしてください。
例)1株10,000円で100株発行なら資本金は100万円

取締役任期

任期は2年から10年の範囲で決めることができます。任期満了の際は法務局で手続きをします。それなりに費用が掛かります。取締役が1名の会社であれば10年と設定することが多いです。

事業年度

会社の一年間の事業におけるは始まりと終了の日付をきめます。業種によっていろいろなパターンがありますが4月1日~翌年3月31日とする方が多いかと思います。

発起人の氏名と住所

初めて会社を立ち上げる時、発起人=代表取締役となることが多いです。その発起人の氏名と住所を記入します。引き受け株数も記載します。ここまで決まればほとんど定款は完成です。

 

 おおまかにざっくりと書いてみました。昨今はネット検索すると定款のひな型はたくさん探すことができます。上記に記したことを記入していけばすぐに完成するでしょう。そこからご自身の会社にマッチする様式にしていってください。いったん作成し認証された定款を変更するときは費用が掛かりますので、よく見直しながら作成してください。当事務所でもご依頼者様から聞き取った内容を基にしてこちらで定款の案を作成します。お気軽に問い合わせフォームや当事務所ホームページからお問い合わせください。